贈呈式〜森のココペリ〜
首都圏から近いのに、過疎化が進む中山間地域
山梨県上野原市は山梨県の最東部にあり、神奈川県相模原市や、東京都西多摩郡と隣接しています。首都圏から約60~70km圏に位置しているものの、平地が少ない地形のため、急峻な山の中腹に集落や農地が広がる、いわゆる中山間地域が大部分を占めます。過疎化や高齢化により集落の維持が難しくなってきている"準限界集落"も多く、地域では大きな問題になっています。
「森のココペリ」の活動拠点がある西原地区も、集落の維持が危ぶまれている地区の一つです。JR中央本線・上野原駅からの距離は約18km。途中に信号がほとんどないこともあって、車で移動する限りは意外と近いのですが、若い人たちはより便利な地区へと移る傾向にあり、過疎化が進んでいるようです。地域の方から、「伝統芸能の農村歌舞伎が、後継者不足で中断してしまった」と、お聞きしたのが印象的でした。
自然との共生や地域活性化に取り組む「森のココペリ」
しかし、この西原地区に新しい風が吹き始めています。風を吹き込んでいるのが「森のココペリ」のみなさん。上野原市内にある帝京科学大学の学生たちが中心になり、2004年に設立した任意団体です。「地域活性」、「環境保全」、「環境教育」を活動の3本柱に、「農山村と都市」、「人と自然」をつなぐ架け橋となっていきたいと考えて設立したそうです。
帝京科学大学を卒業後、西原地区に住み着いた代表の夏目暁子さんのお宅を拠点に、地元の農家から借りた遊休農地などで、農家の指導を受けながら、雑穀や野菜などを昔の農法で栽培しています。また、伝統的な暮らしや生き物などの調査、地元行事への参加、森林管理サポート、環境教育などにも取り組んでいます。
西原地区が見渡せるじゃがいも畑で記念撮影
損保ジャパン・クレジットの有志も参加しての贈呈式
特製タイルを贈呈
その活動に共感して、「里山どんぐり募金」が贈呈を決めたピザ窯は、夏目さん宅の庭にありました。雨に弱い窯のために、きちんと屋根がつけられていました。
この日、「実際のピザ窯を見てみたい、どんな活動をしているのか、体験してみたい」と、株式会社損保ジャパン・クレジットから7名(+子ども2名)の有志が参加されました。
到着早々、西原地区のほぼ全体が見渡せる場所にあるじゃがいも畑へ。残念なことにイノシシに荒らされたばかりのようでしたが、それでも丹念に土を掘り返すと、難を逃れたジャガイモが顔を出しました。
その後、ココペリメンバーの案内で西原地区をぐるりと巡り、ほどよく空腹になったところで、ピザの試食会が始まりました。レシピ通りの定番ピザのほか、キビやそば粉を使ったピザも登場し、まるでピザの新しいレシピを開発する会のようでした。
子どもたちは生地作り、トッピングと大活躍
そば粉を使ったピザは絶品
お腹がいっぱいになってきたところで、贈呈式を行いました。まず、里山どんぐり募金担当があいさつした後、損保ジャパン・クレジット・川井常務が「森のココペリ」にピザ窯用特製タイルを授与し、損害保険ジャパン CSR・環境推進室 関室長と、株式会社 損保ジャパン・クレジット 伊藤社長からのメッセージを代読してくださいました。また、「ささやかな寄付ですが、我々も寄付の原資になるリフォームローン ecoプランをたくさん販売して、もっと寄付できるよう頑張りたいと思います。そして我々が更に活動していくことを考えていきたいと思います」と、感想を述べられました。
「森のココペリ」の学生代表・大浦絢奈さんからも「野菜や雑穀、そばなどを使って、100%ココペリ・オリジナルのピザを作りたいです。地元の交流会や、大学、外部の人たちを招いたイベントでもピザ窯を活用したいと思います」とのメッセージをいただきました。
小さなピザ窯が生む、さまざまな効果に期待
かくして「里山にピザ窯を!」プロジェクト第1弾は、当選全団体への贈呈を完了しました。これから3基のピザ窯は、各地で活躍し始めます。もともとは里山再生・保全による生物多様性の確保を大きな命題としてスタートしたプロジェクトですが、「やしろジッバー」や「森林環境ネットワーク」の贈呈式では、環境教育や食育面でも効果を発揮すると感じました。そして、「森のココペリ」の贈呈式では、地域活性化にも貢献する可能性が見えてきました。小さなピザ窯一つが各地域にどんな効果をもたらしていくのか、これからも見守り続けたいと思います。
ビザ窯の前で記念撮影











